「荒野行動」は、中国で制作され、世界中で人気を博しているモバイルゲームです。楽しさを追求したゲームである一方、プレイには一定のリスクが伴います。今回は、「荒野行動」を専門に扱うゲームメディアの立場から、「荒野行動」に潜む危険性を探っていきます。
「荒野行動」に関連する懸念事項として、ユーザーデータの抜き取り、悪用、乗っ取りなどのリスクが挙げられます。近年、多くのゲームで、年齢や性別、行動などを知るために、LINEやTwitter、Facebook、Googleなどのソーシャルメディアアカウントを連携させることが求められています。アカウントを連携させることに抵抗がないプレイヤーもいれば、情報の安全性やプライバシーを懸念するプレイヤーもいます。個人情報の盗難やいじめなど、悪意のある目的で第三者がこのデータにアクセスする可能性があるからです。
荒野行動のもう一つの懸念は、マッチングアプリとしての評価です。同ゲームはボイスチャット付きのチームバトルを採用しており、プレイヤーはランダムマッチで様々な人とコミュニケーションを取ることができます。この機能は、新しい友人を作り、コミュニティを形成するために利用できる一方で、未成年者が大人とのマッチングを求めてゲームを利用し、トラブルに巻き込まれる危険性もあります。未成年者が「荒野行動」を利用して見知らぬ人と待ち合わせをするケースもあり、危険で違法な行為となる可能性があります。そのため、保護者の方はこのようなリスクを認識し、お子様のゲーム利用を監視することが重要です。
さらに、このゲームのチャット機能には、オンラインでの会話に関連するリスクが存在します。荒野行動」はシューティングゲームが主体であり、コミュニケーションが必須のゲームではありませんが、チャット機能は全ユーザーに設定できるほか、フレンドのみ、チームのみなどの設定に変更することが可能です。しかし、ゲーム内では変なユーザーも多く、まだ言葉の意味や情景が理解できない子どもには良い影響を与えそうにない会話もよく見受けられます。こうしたユーザーの質を考えると、「荒野行動」が危険とされるユーザーも一定数存在することになります。
荒野行動のもう一つの危険性は、男女比が大きいことです。センサータワーの利用情報によると、2022年7月から9月までの日本における「荒野行動」ユーザーの男女比は約6:4で、25歳以下のユーザーが約33%と最も多くなっています。これは若い世代の利用が多いことを示しており、男性ユーザーが多いという現象はマッチングアプリと同じといっても過言ではありません。そのため、女性プレイヤーにとっては、男性プレイヤーから望まない注目を浴びたり、嫌がらせを受けたりするリスクがある。
最後に、荒野行動にはお金を多く払うと強くなる、ことはありませんが、ソシャゲでランキングに入るために何十万円も使うような依存症のユーザーがいることも注目すべき点です。これは、ギャンブル依存症になる危険性があり、プレイヤーだけでなく、その大切な人にもダメージを与える可能性があります。
結論として、「荒野行動」は楽しくて魅力的なゲームですが、その利用には潜在的な危険性があります。ユーザーデータが抜き取られたり悪用されたりするリスク、マッチングアプリとしてのゲームの評判、不適切なオンライン会話の可能性、ユーザーの男女比が大きいこと、ギャンブル依存症のリスクなどが挙げられます。そのため、プレイヤーの皆様やそのご家族の皆様には、これらのリスクを認識し、ゲームをプレイする際には自衛策を講じることが重要です。