理学療法 脊柱管狭窄症の症状等

■腰部脊柱管狭窄症
【概要】
 ①脊柱管が、骨の増殖や靭帯の骨化、肥大などで狭くなり、脊髄や神経根が圧迫され、神経症状が発現する。
 ②先天性のものと、2次的変化によるもの(後天性)に大別される。
 ③治療:症状の強いものには、椎弓切除術や脊柱管拡大術などが行われる。
【腰部脊柱管狭窄症】
 ①先天性のものには、特発性のものと軟骨形成不全症に合併するものがある。
 ②後天性のものでは、変形性脊椎症、ヘルニア、黄靭帯肥厚、すべり症、手術後の瘢痕などが狭搾の原因をつくる。
 ③腰痛、馬尾神経障害に基づく下肢神経症状(筋力低下、視覚障害、腱反射低下~消失、大腿神経伸展試験陽性、lasegue徴候陽性など)
 ④歩行時に症状が強く、特有なものに馬尾神経性間欠跛行がある。
 ⑤脊髄造影やCTで狭搾を証明できる。
【各種テストについて】
①大腿神経伸展試験  
 腹臥位患者の一側下肢を伸展のまま抱き上げて股関節を過伸展させ、大腿神経を伸展させる検査法。上位腰椎の椎間板ヘルニアや大腿神経の障害では放散痛が生じ陽性とする。
②lasegue徴候
仰臥位で下肢を伸展させたまま持ち上げる。正常では股関節を70度くらいまで挙上させても疼痛を訴えない。70度以下で下肢に疼痛を訴え、それ以上足を挙上できないのは陽性である。本徴候は坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、後根疾患などで陽性になり、多くは一側性に認められる。
③馬尾神経性間欠跛行
脊柱管狭窄症がある時に、起立や歩行で直立姿勢を保つと狭搾がさらに強くなり、馬尾がしめつけられて、下肢の異常感覚を起こすことがある。歩行時に下肢にしびれ感がおこりそれに続いて歩けなくなるのが本症である。前屈位で休息すると数分でよくなり、再び歩けるようになる。歩行困難時には、アキレス腱反射は両側性に消失する。
営業. ヒアリング